2024年春アニメ 感想

 ここ数年はXでアニメの感想を書いていたのですが、どうしても何ポストもかけてしまうような長文になるので、もうブログで書こうと思いました。
 今回からできるだけ毎クール、鑑賞した感想を書いて行こうと思います。



この素晴らしい世界に祝福を!3
 有名な異世界転生ものの3期ですが、キャラクターが非常に魅力的であるため、よほどのことがないかぎり面白いことが確約されているような作品であり、安心感がありますね。
 カズマがツッコミ役かつストーリーを動かす役として優秀であり、彼が各ヒロインの魅力を引き出しまくってくれるのが非常に良い。3期まで来るとめぐみんあたりはデレがだいぶ進んでいるので信じられないぐらい可愛いですね。
 そして、原作を読んでアイリス姫がアニメで登場するのを楽しみにしていましたが、3期でようやく登場。動く姿はとても可愛くて良かったです。
 3期のストーリー全体はダクネスがメインとして扱われる内容ですが、彼女の性癖の濃さの反面、本来の性格やバックボーンは非常に真面目なものであることがしっかりストーリーに反映されていて、ダクネスの魅力が充分に楽しめて良かったと思います。
 作画も質が高く、満足のいく3期でした。


終末トレインどこへいく?
 水島努監督によるオリジナルSFアニメ。終末とタイトルについてしますが、それほど終末感は無く、変異してしまった世界を鉄道で旅するロードムービー的な内容でした。
 女の子4人組が池袋駅を目指して西武池袋線の各駅(自分は乗ったことありませんが)で不思議な体験をしていくわけですが、何が起こるか予想ができなくて興味を惹かれ、最後まで楽しむことができました。
 惜しいのは、悪役が小物すぎることもあって最終的には終末ものとしての魅力がいまいち薄くてスケールが比較的小さめに感じてしまうことかな……とはいえメインキャラ達の内面の描き方が良くて、面白さは充分でした。
 水島努監督は当たり外れの幅が非常に大きい監督だと感じているのですが、この作品は当たりの方に入ると言ってよいのでは。
 メインの女の子たちの中ではギャルの子とおかっぱの子が可愛くて良かった。


転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます
 同一ファンタジー世界内での転生物。ある王国の第七王子に転生した主人公が偏執的に魔術を探求しようとする姿を描いた話です。主人公がショタとして可愛い見た目に描かれていることと、ド派手な魔術バトルが魅力という感じのアニメでした。
 コミカライズのクオリティが非常に高いだけにどうなるかと思っていましたが、アニメもしっかりバトルシーンの迫力はありましたし、アニメはアニメでいい出来になっていて何よりでした。
 誰が大ピンチに陥っていようが主人公が出てくれば全て解決するということが分かりきっているので安心感があり、気持ちがいいですね。
 1クールだけではキャラの掘り下げがまだまだなので、続きがあると嬉しいかな。


デート・ア・ライブⅤ
 5期のヒロインはまさかあの人だとは……今思えば、カンの良い人なら1期の最初から気づきそうな伏線は張られていたんですね。
 自分はこういうのに鈍いので主人公と同じタイミングで真相に気づきます。今回だけでなく、ミステリーとか叙述トリックとか、そういうものも全部そうです。ある意味幸せなのだろうと思いますが。

 この5期は主人公および敵の過去と、その目的について深く描かれ、これまでのクールと比べてもシリアス度が非常に高くて重い物語でした。そのため見るのに気合は必要でしたが、面白さは充分で、主人公の士道が精霊をデレさせるという筋はしっかり通していたのはさすがでしたし、バトルも人物描写も見ごたえがあって良かったです。
 精霊にまつわる伏線はすべて回収され、ものすごく綺麗に大団円を迎えた物語は見ていて感無量でした。

 でも個人的にはもう少し後日談のようなものが見てみたいかな。5期は始原の精霊がクローズアップされたエピソードだっただけに、最後に十香がメインのお話で締めて欲しい気持ちが強いですね。一応最後にちょっとだけそういう描写はありましたけど。
 原作未読なので分かりませんが、この続きはあるのだろうか……物語としては完璧に終わっているだけに微妙なところですが、個人的には後日談的なエピソードが欲しいです。


変人のサラダボウル
 異世界からファンタジーキャラ達がやってきて現代日本で暮らすタイプの日常コメディ作品。こういう設定は結構好きなのでこの作品も楽しんで観ました。
 群像劇的なコメディとして作られていて、エピソードごとに視点がいろいろなキャラに移っていました。
 主人公である探偵と姫のコンビは見ていて微笑ましい感じでまったり楽しめましたが、彼ら以外の女性キャラの面々は非常に個性的で、内容も結構アクが強かった。特にホームレス女騎士のパートは見ていて不安になるし現代社会の闇も結構描かれていましたが、それでもどのエピソードも最終的には笑える内容になっていたのがなかなか興味深かったです。
 女性キャラのデザインが萌え度が高くて好みだったので、そういう意味でも気に入りました。舞台である岐阜の地域性もわりと描かれているようでしたし、ご当地アニメとしても結構出来が良いのでは。


無職転生Ⅱ 第2クール
 有名な異世界転生ものの第2期、その後半部分が春クールに放送されました。
 この作品はなろう系のヒット作ではありますが、主人公がかなり苦難にさらされるし、あまり無双もしませんし、ストーリーもこのクールは特にシリアスかつ重いので、観るのに少々気合が必要でした。
 しかし観てしまえばもう本当に面白く、このクールでは父親パウロとのことをはじめ、主人公と家族の関係とその愛情が丁寧に描かれていて引き込まれました。
 戦闘シーンは見ごたえがありましたし、ヒロインであるシルフィやロキシーの描き方も丁寧で良かったです。
 特に主人公の師匠ロキシーがようやく本格的な再登場とあって、彼女がこの作品では個人的に一番好きなので、とても満足しました。
 この続きも制作されるとのことで、今から楽しみです。


Lv2からチートだった元勇者候補のまったり異世界ライフ
 なろう系のファンタジー作品で、主人公とヒロインの声優が「ゼロの使い魔」と同じであったことや、釘宮理恵さんの主題歌が話題になっていました。
 この作品は異世界転移物ではありますが、主人公がファンタジー世界から別のファンタジー世界に転移するという一風変わった設定でしたので、物珍しさを感じました。
 内容としては、主人公が強大な力を思いがけず手に入れて、出会ったヒロインやその他の女性たちと共同生活をしていくという感じでしたが、それなりの見応えがありました。
 展開に驚きは少ないですが、逆に言えば安心感がありますね。物語の舞台で起こっていること自体は結構シリアスなんですが、主人公のまわりの雰囲気はまったりしていて日常系っぽい緩さがあったのが特徴でしょうか。
 主人公の周りを引っ掻き回す嫌味な三枚目キャラである金髪勇者のほうが結構珍道中をしていて、そちらのパートも面白かったのが印象的でした。この手の作品ではこういうキャラはやられ役として使い捨てられることが多い中、いい感じにストーリーに活用されていたのは面白かったですね。



・まとめ
 以上が完走したアニメの感想となります。
春は大物のなろう系作品も多くて、見ごたえがあったと思います。
夏も個人的にはコミカライズを読んでいるなろう系作品のアニメ化が多いので、
それらを中心に楽しんでいこうと思っています。

 デートアライブの続きがあるのかどうかが本当に気になる……



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ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマード・コア6)  感想

 最近、アーマード・コア6をクリアしましたので、
今回はこのゲームの感想を書こうと思います。

 本作はフロム・ソフトウェアの3Dロボットアクションゲームシリーズ、
アーマードコアの最新作(2024年現在)。
自分はアーマードコアシリーズをやったことがありませんでしたので、
このAC6が初プレイとなります。なお、プレイしたのはSteam版です。
 3周クリアまでの所要時間は55時間ほど。

 ネタバレは極力排除したつもりですが、ある程度は設定やボス名、
武器などへの言及はあります。ご了承ください。

 身内におすすめされてプレイしたこのゲームですが、
フロム・ソフトウェアといえば高難度のゲームで有名なメーカー……
(ちなみに私はフロム・ソフトウェアのゲーム自体ほぼ初プレイに近いです)
3Dアクションゲームはあんまりやらない自分のようなプレイヤーが果たして楽しめるのか、
多少の不安はありましたが、実際プレイしてみると懸念は杞憂に終わりました。
たいへん面白いゲームでした。

 難易度は高いとは思いましたが、
プレイヤーが腕前を上げていくことを期待しているような設計になっており、
自機であるロボを操作するのが上手くなっていくことはもちろん、
強行動やセオリーを理解したり、
状況に合わせた武器の使い分けなどが分かってきたりなど、
ゲームをプレイしていくうちに上達していけるように作られています。
 この上達を味わわせるために、高い難度が必要だったんでしょうね。
実際、強いボスが倒せずに何時間も試行錯誤して、ようやく突破したとき、
プレイヤーはそれまでよりも明らかに上手くなっています。
初見のときはあれほど強く感じたボスを2周目にあっさり倒せたとき、
それを実感することができます。

 このゲームには難易度選択というものがありませんので、
難しさをしっかり突破していかねばなりません。
 近年は難易度選択をつけて、クリアできないプレイヤーには
簡単な難度を選ぶことで突破できるようにしている設計のゲームが多い中、
本作のような何度も死ぬこと前提の難度設計はだいぶ攻めたものだと思いますが、
こういう手応えのある作品もいいものだなあと思いました。
 思えばファミコンとかPC-88の頃のようなゲーム黎明期は
こういった難度の作品が多数派だったと思いますが、
現代になってもこういうタイプの難度のゲームが大ヒットしているというのは興味深いところです。


 このゲームのいいところは、ロボットアクションゲームとしての操作性の良さ、
演出の良さ、爽快感の素晴らしさがまず挙がります。
とにかくキビキビと自機が動くので気持ちいいですし、
上手くなると非常にかっこよく動くことができて成長するのが楽しいです。
効果音、グラフィック、エフェクトなど演出のセンスの良さもそれに拍車をかけており、
ロボットを動かす醍醐味を存分に味わわせてくれます。
 ロボをかっこよく猛スピードで動き回らせて敵を撃破していく爽快感は
病みつきになるのが当然というもので、
こうした搭乗型ロボットが好きならたまらないものがあるでしょう。
私もガンダムとかダンバインとかボトムズとかああいうアニメは大好きでしたので、
このゲームには見事にハマりました。

 そしてこのゲーム、自機のパーツを自由に組み替えて
好みの性能の機体にできるアセンブルと呼ばれる要素がとても楽しい。
非常に自由度が高く、遊びの幅が広いなと感じました。
 ブレードやショットガンを装備して軽量のパーツで組んだ接近戦主体の機体にしたり、
ミサイルやレーザーキャノンで中距離や遠距離から攻める重装機体にしたりと、
プレイヤーの好みで色々変えられるのが実に楽しいです。
武器はおろか、機体のパーツもいろいろ自由度があって、
下半身を戦車にしたり4脚にしたりできるのも面白いですね。もちろん性能も大きく変わりますし。
 もちろん攻略の上でも、そのステージがどういう機体構成で臨むのが
向いている内容なのかによって、いかにそれに合わせたアセンブルを考えるか
というのも重要ですし、試行錯誤を楽しめるゲームになっているんですね。


 私は3周クリアするまで接近戦武器はほとんど使わず、
ガトリング、バズーカ、垂直プラズマミサイル、レーザータレット、
この4つでほぼ全部突破していきました。
今思うと使った武器の少なさがもったいないような気がしますし、
もっと柔軟な思考ができるプレイヤーなら色々試したんだろうなと思います。
 どうも自分はどんなゲームでも一度うまくいったやり方に固執する癖があるので、
ガトリングやレーザータレットの強さに気づいたあとはそればかり使っていた結果、
これらが通用しにくいボスで苦労することになるんですね。
 でも、そんなプレイヤーでも何とかなってしまうあたりが強武器たるゆえんなんですけど。

 接近戦武器の強さは、3周クリア後にのんびり過去ミッションリプレイを
遊んだときに使ってみて理解しました。
接近戦武器を使っていれば、あのボスはもっと楽に突破できただろうなあ……と実感しましたね。
 今はいろいろなミッションを軽量レーザーランス機体で楽しんでいます。
もちろんバズーカとかも気持ちよくて好きなので、色々気分しだいで遊んでますけどね。


 と、ここまでゲーム性についてのみ書いてきましたが、
本作はストーリーもたいへん面白かったです。
 ルビコン3という惑星における、「コーラル」と呼ばれる先進エネルギーを巡る企業間の争い、
その惑星を隔離し管理しようとする惑星封鎖機構という警察のような組織、
企業や惑星封鎖機構の圧力に抵抗する土着住民の武装ゲリラ組織・ルビコン解放戦線……
こうした様々な勢力が4つ巴ぐらいの争いを繰り広げる中、
プレイヤーはとある人物の導きにより、独立傭兵として企業や組織を問わずに、
やってきた依頼を引き受ける形でルビコンの争いに身を投じていきます。
 この、どの組織にも属さない立ち位置にいることが非常に面白く、
各勢力の争いを俯瞰して楽しめますし、平等に感情移入することができるのがいいですね。
組織ごとの個性、属しているキャラクターたちの人格などもそれぞれ多彩に作られており、
キャラクターはみんな魅力的です。

 ちなみに本作は人間がビジュアルとして登場することはほぼなく、
他のキャラクターとのコミュニケーションは通信による声のみで行われています。
キャラクターにビジュアルが一切ないことが本作の雰囲気の重厚さを助けているので、
この仕様は正解だと思います。

 雰囲気は渋くて重厚で、いい意味で無機質な空気感が素晴らしいです。
コーラルの暴走による災害と汚染で荒廃した惑星ルビコン3は、
その設定通りの雰囲気がしっかりと作られています。
 荒廃した無機質な雰囲気の世界にコーラルという赤いエネルギーの有機性が
異質さを持って際立つように描かれており、コーラルがいかに作品において
いかに重要な要素であるか強調されていたのが印象的でした。

 コーラルを巡る企業や武装組織同士の争いに関わっていくうちに
深く描かれていく世界観は魅力的で、ルビコン3という星やコーラルが
どういう運命をたどるのか先が気になって、どんどん進めたくなります。
 まあ、その欲求にゲームの難しさが待ったをかけてくるのですが、
逆にストーリーが魅力的だからこそ、その難しさを突破して先を見たいという意欲が
湧く面もあるので、ゲーム性とストーリーが互いを引き立て合って
プレイ意欲を煽ってくれていると言えます。
 エンディングは3つあり、オートセーブのゲームなので
全部のエンドを見ようと思ったら3周することになりますが、
どのエンドも全部まるっと解決とはいかない内容になっており、
スッキリしない部分が残る内容になっております。
その分、プレイヤーが未来を選択したという重みを味わえるので、
これはこれで良いと思いますし、
エンディング自体はどれも味わい深い内容になっていて満足感が大きかったです。

 ちなみに、ストーリー自体はわかりやすく描写されていましたが、
細部や物語の裏側、各キャラクターの背景などはハッキリ描写されていない部分も多く、
考察の余地もおおいにあるのが良いですね。
描くべき部分と、そうでないと判断されたであろう部分のバランス取りは絶妙であり、
ストーリーとして理想的な塩梅と言っていいと思います。


 そんなわけで、ストーリーもゲーム性も非常に魅力的なゲームでした。
 3Dアクションゲームにあまり馴染みがなかった私でも
根気よくプレイすることで上手くなっていけたので、
ゲームとしては難しいながらも優れたバランス設計をしていると思います。
長時間同じボスで詰まっても、他の武器を試せばなんとかなるかも、とか、
こう動けばもっと良くなるかも、とか思わせてくれるので、
折れずに再挑戦する気になれるといいますか、
プレイヤーの挑戦意欲を持続させるのが上手いつくりのゲームと言えるのかも……
 もしくは、普通なら心が折れる難しさであるところを、
あまりの面白さによってプレイ意欲を持続させられてしまうゲームであるのかもしれません。

 このゲームは今後もやり込んでいきたいと思っており、
戦闘ログ集めや装備集めを楽しんでいこうかなと思っています。
 全ミッションSランクの実績もあるようですが、
これはちょっと二の足を踏んでしまいますので、やるかどうかは迷うところです。
Sランクを目指そうとするとストレスがかかりそうなミッションもあるんですよね、
アイスワーム戦とか。でも、やれそうなら挑戦しようかなあ。

 フロム・ソフトウェアへの印象はとても良くなったので、
エルデンリングとか、同じメーカーの他の作品もやってみたくなりました。
近年評判がいいだけあって、良いゲームを作るメーカーですね。
 あとは、できれば過去のアーマードコアシリーズもやってみたいところです……
が、過去作はどれも現行機種には移植されていないようですので(2024年5月現在)
手を出すのは難しそう。






 最後に、自分が苦労した敵と突破までの所要時間とプレイの内容を
ざっくり記載しておこうと思います。
なお、ネットの攻略は3周クリアするまでは見ずにやりました。
そのせいとは言えませんが、
ターゲットアシスト中は右スティックを触るのが厳禁であるという基本も知らずにやっていたため、
敵を見失って苦戦することが多かったです。


・スッラ 3時間
・エンフォーサー 3時間弱
・アーキバスバルテウス 2時間半
・3周目ラスボス 1時間
・レイヴンの火ルートラスボス 1時間
・バルテウス 1時間
・アイスワーム 1時間弱
※全て初対戦時でのものです
アセンブルは初期~中盤はバズーカと垂直プラズマミサイル主体。
後半は両手ガトリングと両肩レーザータレットがメインで、
たまに片手または両手をバズーカに変えたりしていました。
アサルトアーマーは一度も使用せず、パルスアーマーを使っていました。


 1周目のスッラ戦はこのゲームをやっていて唯一、もう無理かもと思った詰まりポイントでした。
しかし、このスッラ戦で延々と再戦し続けているうちに操作が上手くなっていたのか、
ここを突破できるようになったらその直後のバルテウス戦は
そこまで詰まらなかったのは印象的でした。
自分にとってはスッラがこのゲームの基本を習得するための先生だったな
と、今となっては感じます。
 なおスッラ戦は色々試した結果、接近戦武器は自分の操作が下手で使いこなせず
全然当てられなかったのですが、バズーカで何とかできたのが嬉しかったので、
この後もバズーカばかり使うようになり、逆に接近戦武器は一切使わなくなったという次第です。
我ながら極端な人間だなと思います。

 中盤の難所とされているらしいシースパイダーではそれほど沼らなかったのですが、
それはこのバズーカ主体のアセンブルで接近戦を一切やらないプレイスタイルだった
おかげかもしれません。
しかし、シースパイダーやバルテウスは発売初期と比べて
アプデで弱体化されているらしいので、初期にやったらもっと沼った可能性は高いですが。

 あとは1周目の深度2で現れたエンフォーサーで散々沼らされましたが、
ここで肩武器をいろいろ試してレーザータレットの強さに気づいてからは、
その後の対AC戦で苦戦することは無くなりました。
相手の周りをぐるぐる動きまわりながらタレットをばらまいて
レーザー弾幕を作ってから両手のガトリングで攻める、
という戦い方は実に気持ちが良かった。
レーザータレット君は良きパートナーとして思い入れがあります。
 ちなみに前述の通りターゲットアシストがまともに使えていなかったんですが、
この戦法はレーザータレット配置中は敵を見失っていても別に大丈夫……
というかカメラが敵を追跡していない状態のほうが逆にやりやすいまであったので、
自分のプレイの仕方とも相性が良かったと言えます。
 なお、難所のはずのアイビスシリーズに対してもこの戦い方が有効であったため、
それほど苦戦せずに済んだのですが、運が良かったと思います。
たぶんレーザータレットの強さに気づいてなかったら沼ってたと思うので……

 それ以外では、各周のラスボス格の相手には順当に苦戦させられたという具合です。
 クリアした今になってネットでゲーム配信者の方々のプレイなどを見ると、
私が苦戦したところをすぐ突破していた一方で私とは違うところで詰まっていたりして、
プレイヤーそれぞれのアセンブルで色々変わるものだなあと思えて面白いですね。



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イースⅧ -Lacrimosa of DANA- 感想

 めちゃくちゃ久々にブログを更新。
あまりに面白いゲームだったので、長文で感想を残しておきたくなったのです。
というわけで、イースⅧ -Lacrimosa of DANA- の感想となります。

イースVIII -Lacrimosa of DANA- - PS4
日本ファルコム
2017-05-25



 画像はPS4版ですが僕がプレイしたのはSteam版です。

 イースシリーズといえば日本ファルコムの看板タイトルですが、
その中でも、このイースⅧは評価が高いことで知られているようです。
ただ、自分はこのシリーズはSFCのイースⅤを最後に
プレイしていませんでした。
 Ⅷは友人が高い評価をしていたので、それなら自分もやってみようと思い
今回、二十年ぶりくらいにイースシリーズをプレイしました。

 ストーリーは、主人公アドルの乗った客船が魔物に襲われて沈んでしまい、
呪われた島と呼ばれるセイレン島に
アドルを含む乗客たちが流れついたところから始まります。
 序盤は漂流者たちが協力しあって村を作り、島から脱出して生還を目指すという
無人島漂流モノのサバイバルストーリーが展開していきます。
 同じ漂流者ということで、極限状態の中で互いに信頼関係を築きながら
キャラクターたちの内面の魅力が描かれていき、
後半へ向けて盛り上がっていくという流れが実に秀逸でしたし
漂流者たちはそれぞれ違った立場や事情を抱えていて、
みな個性的かつ魅力的でした。

 そして、島から脱出することを目的としながらも
セイレン島を探索していくうちに、この島に秘められた謎に迫っていくという
イースシリーズらしい冒険も描かれていきます。
 「島からの脱出」と「島の秘密に迫る」という、
本作のストーリーにおける二つの軸は、
前半と後半で比重が変わっていきますが、
最後までどちらもないがしろにされることなく
噛み合いながら盛り上がっていくのが上手いなと思いました。

 ゲームシステムにしても、島の探索をしながら、
島の各地に漂着している乗客たちを救出していくことで
漂流村が発展していって、やれることが増えていくのは面白いですし、
探索を進めていくうちに島の地図がだんだん完成していくのも楽しく、
新たなダンジョンを発見したときや新しいエリアに進めるようになったときの
わくわく感も凄いですし、探索要素は非常によくできていると思います。
 主人公アドルは冒険家ということで好奇心旺盛な青年ですが
そのおかげで、サバイバル生活をしつつも島の探索を積極的に進めていくという展開に自然さがあるのがいいですね。

 そして、3Dアクションゲームとしても非常に面白く作られており、
操作性が抜群に良くてキビキビとキャラが動いてくれるし
アクションの爽快感が素晴らしい。
 主人公アドルを始め、プレイヤーが使用できるキャラクターはどれも
それぞれに個性的かつダイナミックなアクションをしてくれて
モンスターとの戦闘がとても気持ちよく、かつ楽しいものになっています。
キャラそれぞれに豊富に用意されているスキルを最大4つまで選んで装備し
戦闘で使い分けて戦っていくわけですが、
スキルが個性的な性能をしているものが多く、使い分けるのが楽しいですね。
さらに、ゲージを消費して繰り出すエクストラスキル、いわゆる超必殺技の気持ちよさも素晴らしく
しかも結構連発できるので非常に気持ちがいいです。

 最終的に6人いる使用キャラは全員それぞれ使い勝手が違いますが
使いやすさの差や、ボス戦に強いとか雑魚戦に強いとかの特徴はあるものの
どのキャラもしっかり強みはあって、明らかに弱いキャラはおらず
素晴らしくキャラバランスが取れています。

 ゲームバランスも良く、ザコ敵もボスもほどよい手応えがありますし
3Dアクションゲームとしてちょうどいい難易度に感じました。
難しいと感じたなら難度変更もでき、その気になればアイテムを使ったゴリ押しもできますし、
さらに昔のイースと違って最大6人パーティとなるので、操作しているキャラが倒れても
他のキャラにチェンジして戦えるので、ゲームオーバーになりにくくなっていますね。
このあたりはヌルゲー化の恐れもありますが、
そうならないようギリギリのところでバランスが取れていたと思います。

 戦闘だけでなくダンジョンやフィールドのギミックもなかなか良くできていて
アクション性も高いですし、攻略が楽しかったです。
謎解きも多いですが、基本的には詰まるほどの難しさはなく
ほどよく考えさせて最終的には無理なく突破できるバランスになっているところが
とても良好ですね。


 また、戦闘では回避と防御に関連する2つのシステムが気持ちよさを生んでいます。
相手の攻撃をギリギリで避けるとフラッシュムーブというものが発動し
敵の動きがスローモーションになる効果が得られ、
ギリギリでガードするとフラッシュカードというものが発動して
一定時間無敵になって攻撃し放題になる、
というものですが……
この2つのシステムは、どちらも発動に成功すると非常に戦闘が有利になるのですが
相手の動きを見切って発動できた、という感触を味わわせてくれるようになっているので
単純に気持ちがいいですし、効果も大きいのでそこからの一方的な攻めは爽快そのもの。
敵の攻撃を覚えれば覚えるほどフラッシュムーブもフラッシュカードも取りやすくなるので、上手くなったという手応えが得られやすく、上達を実感させてくれる良いシステムです。
 このシステムは過去作のイース7やセルセタの樹海からあったもののようですが
とても良いシステムだと思いました。今後のイースシリーズにもずっと導入し続けて欲しいです。



 キャラクターやストーリーの話に戻りますが、
この作品は何と言ってもキャラクターが非常に良いですね。
メインの6人はもちろん脇を固めるキャラクターまで魅力的なキャラばかり。
特に、アドルと対のような形になっているもう一人の主人公ダーナは
巫女のような立場でありながら、だいぶやんちゃな女性に描かれていますが
その内面が掘り下げられていくに従って、とても魅力的なキャラになっていきます。
芯が強くて清々しく、誰からも好感を持たれそうな人格をしており、こんなキャラクターはそうそう作れないだろうと感じました。

 ダーナはセイレン島の秘密に大きく関わりを持つキャラクターですが
彼女の生き様を描きながら島の秘密を描いていく流れだけでも秀逸なのですが
後半になると非常にワクワクする展開が待っています。
ダーナがらみの描写の素晴らしさはゲーム後半の没入感を大きく高めていたと思いますし
ここは絶賛したい部分です。
 ダーナとアドルの視点が交互に描かれながらセイレン島の秘密がだんだんと明らかになっていく流れは先が気になって仕方ありませんでしたが
まさか、後半はあのような展開が待っているとは……


 ダーナ以外のキャラクターたちも、特にメインキャラクターたちは
メインストーリーでの活躍はもちろん、豊富なサブイベントも用意されていて
とても深く内面が描かれて、ゲームが進むごとに思い入れが深まっていきます。
キャラクターが魅力的だからストーリーの没入度も高いというわけで
人物描写の巧みさがこのゲームの大きな魅力でした。
こうなるとアクションで彼らを使うのも楽しくなっていくから良いことずくめなんですよね。
 個人的には野生児のリコッタというキャラが、リーチの長い技を振り回せて楽しかったですし、キャラも単純なロリキャラにとどまらない深い魅力があって実に気に入りました。
 もちろん主人公アドルも喋らないのに魅力的な主人公をしていて良かったです。他のキャラクターたちの内面の魅力を引き出すのに実にいい主人公をしているんですよね、正義感や使命感も持っている青年ですが、それよりも冒険家らしく好奇心旺盛で積極的という面が前面に出ているので見ていて面白いというか、他のキャラはもちろん舞台そのものの魅力も引き出せる主人公になっていると思います。
 ただ、彼はキャラ性能の面では横方向に剣を薙ぎ払うフォースエッジという技が強すぎる気はしましたが。攻撃範囲がめっちゃ広い上に発生も早くて硬直も少ないので範囲攻撃とは思えないほど連打できるし消費も軽いということで、こればかり使うキャラになっていました。
 キャラバランスは取れていると前述しましたが、スキルに関しては各キャラとも豊富なのが嬉しい反面、明らかに強い技や反対に使いづらい技は正直ありましたね。


 難点はほとんどありませんが
このゲームにたくさんいるボスのうち、とある高所で出てくる鳥みたいなボスがちょっとクソボスだったかなあとは思いました。遠くで飛んでる時間が長くて攻撃できるタイミングが限られているので、こういうボスはイライラしがち。
他のゲームで例えるとモンスターハンターのリオレウスみたいな感じですね。しかも閃光玉とか無いし。

 あとは、魔物が大挙して襲ってくるのを村のみんなで撃退するイベントである防衛戦というものがありますが、これはわりと好き嫌い分かれそうだなと感じました。
自分でキャラを操作できるタワーディフェンスといった感じのゲーム性で、漂流者の村をモンスターの襲撃から守るべく戦うわけですが、うまく戦うことができれば高い評価を得られて、良いアイテムをもらえたりします。
 普段の探索が能動的なゲーム性であるのに比べて、防衛戦はゲームシステム側が流れを作ってくるので、受動的なゲーム性になっています。防衛戦は単体で見ると面白いシステムをしていて、やっている最中はいかにスコアを稼ぐか考えたりして楽しいのですが、発生時にマップ攻略やストーリーの流れが切られがちなので、個人的にはあまりいい印象は無かったのが惜しいところですね。
 ただ、箸休めとしては良いと思いますし、一部の強制イベントのとき以外は無視しても大丈夫っぽいので、好みでなければあまりやらなくていい感じなのはありがたいです。


 システム面について他に挙げると、他にも畑を作ったり釣りで魚を集めたり良い景色を探したりキャラクターの好感度を上げたりと、システムが盛れるだけ盛られている感があり、やれることがめちゃくちゃ多いゲームです。しかも、そのどれにもちゃんと報酬があるのでやりがいがあり、とても楽しいですね。やればやるほど本編の攻略に好影響があるというのも好ポイントです。
 メインとなるアクションRPGによる探索以外の要素は、取捨選択して好きな要素をつまんで楽しんでいけますし、やり込み派なら全部の要素をコンプリートすることを目指したりと、プレイヤーのやり方しだいでいろいろな楽しみ方ができると思います。



 というわけで、とても満足できた作品でした。
ゲーム性もキャラクターもストーリーもほとんど文句無しのクオリティで、
しかもそれらの要素がそれぞれに絶妙に噛み合って互いを高めあっていました。
それにもちろん、ファルコムだけあってBGMもかっこいい曲がたくさんあって
聴き応えがありましたし、全体的に非常に遊びごたえが良かった。
名作と言っていい作品だと思いますし、とても面白くて2周してしまいました。
RPGやARPGで2周したのは子供の頃以来かも。たいてい1周で満腹になるので。

 今年は新作のイース10が発売されるとのことなので、
それまでに9もクリアしておきたいと思っています。
8が名作だったおかげで、子供の頃以来にイース熱が高まりました。


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4コマ漫画感想『はんどすたんど!』1巻

今回は、また萌え四コマ漫画を一作ご紹介。




スポーツ物の萌え四コマです。
この作品が掲載されているまんがタイムきららMAXには、
たまに良質な萌えスポ根物が載りますが、本作もその系譜ですね。

この『はんどすたんど!』で扱われている題材は器械体操です。
体操部のない学校に入学した女の子が体操部を作るところから始まるという
文章で説明するとオーソドックスきわまる出だしですが、
内容はなかなかに個性的で面白い。
スポーツ物ではありますが日常ものらしい雰囲気で進み、
唯一の経験者であるゆかの主導のもとで、顧問の先生の指導を受けながら
体操という競技に触れていきますが……
ストレッチから始まり平均台や鉄棒、跳び箱などの馴染み深い種目について
コツややり方などに分かりやすく触れてゆくので、とても理解しやすいです。
基本的に明るい雰囲気でシリアスさはないのですが、それでいて
四人いるメンバーが全員まじめに体操に好奇心をもって取り組み、
ハマってゆく姿を見せてくれるので、感情移入しやすいですね。
明るい雰囲気ながら、決しておちゃらけて部活をやってるわけではなく、
このへんのバランス感覚が抜群にいいと思います。

おそらく、本格的な知識に裏付けられた体操の描写がなされているおかげだと思うんですが
この絶妙さはなかなか見られないレベルだと思います。
ちなみに、他校のキャラが出てきたり大会の描写などもありますが
ギスギスしたところが皆無であり、それでいて惹きつけられる面白さがあるのが凄い。
これはちょっと勝手な解釈かもしれませんが、
体操という競技が自分との戦いであるということが、よく表現できている感じがして、
そのおかげなのかなと感じています。

そして、特筆すべき特徴としては会話が面白いことです。
とにかく毎回ギャグセンスがよく、日常でのネタも体操が絡んだネタもほどよく笑える。
自虐妄想癖のあるキャラや運動音痴キャラなどもいるのですが、
それらの属性をよくギャグとして活かしているのがいいですね。しかも嫌味もまったくないし。
ことに、ななみという小柄な女の子は勢いのある性格をしていて
いつもボケとしてうまくネタを振ってくれるので、見ていて面白いです。
スポーツ物という属性を考慮せずとも、ただ笑える四コマを求めている人にもオススメできるレベル。

そんな感じで、スポーツ物としても日常物としても四コマ漫画としても質が高いです。
本格的な知識や技術を盛り込んだ見ごたえのあるスポーツ物でもあり、
ギャグで笑わせつつ器械体操の醍醐味を楽しませてくれる
とにかくバランスのいい作品となっております。
体操の醍醐味や面白さがこれでもかと伝わってきますし、体操初心者の人が
入門書みたいに読んでも良いんじゃないかと思いました。
主要キャラ四人のうち三人が、それぞれタイプの違う初心者として設定されていますから。
逆上がりなどの身近な技もふんだんに盛り込まれているので本当に感情移入しやすいですよ。


これに限らず、きらら系のスポーツ物は質が高いものが多いんですが、
なかなか長期連載にならない事が多く、惜しいんですよね。
本作は長く続いて欲しいと思います。現状の掲載位置だと3巻ぐらいかなーと感じるので
もう少し人気が加速してほしいところ。


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4コマ漫画感想『トモダチヅクリ』1巻

今回は、まんがタイムきららキャラットに連載中の作品の中で
最近特に気に入っている一作をご紹介。




この『トモダチヅクリ』という作品は、学園ものの日常系萌え4コマ漫画です。
友達がおらず、いつも一人で過ごしていた少女二人が
屋上で偶然知り合って互いの境遇が似たものであることを知り、
それなら友達になってしまおう――みたいな感じで始まります。

顔が怖いため周りから怖がられている照れ屋の少女、麻乃と
読書好きで気の弱い性格をした静、この二人がメインとなって話は展開されますが……
友達というのはどういったことをするのか、ということを二人で模索しながら
だんだん心の距離を詰めていく様を描いている漫画になっております。
友達になったらこんなことをしてみたい、みたいな憧れを形にするような感じで
友達らしいイベントを手探りで実行していく様子は、なんとも微笑ましいです。

萌えポイントとしては、互いを友達として特別に思うあまり百合っぽい雰囲気を出してしまっていたり
照れくさくなるような台詞を吐いて赤面してしまうなど、そういう二人の姿が可愛いんですね。
出会い方や友達になったきっかけのせいで、互いに友達であるということを強く意識しているために
そういう初々しさが生まれてしまっているのだと思うのですが、
これがまた味わい深くて良いんですよ。
基本的に日常ものの四コマということでコメディ基調になってはいるんですが、
雰囲気はわりと落ち着いている傾向があり、心を暖かくさせるような話も多いですので
読んでいると笑いと癒しをバランスよく味わえ、読み応えはかなり良好です。

絵柄にも雰囲気にも派手さがないため、誌面でも目立たない印象がある作品なんですが、
読んでみると非常に味わい深く、良質の萌えが楽しめる良作だと思います。
読み返すたびにキャラクターが好きになってゆく感じがする。
これは広くオススメしたい一冊ですね、できれば二巻の壁を突破してくれることを祈りたいものです。


13:24|この記事のURLコメント(0)トラックバック(0)漫画レビュー  このエントリーを含むはてなブックマーク  mixiチェック
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