2013年11月25日

『君と彼女と彼女の恋。』美雪の真意についてのちょっとした考察

少し前のことになりますが、9月末頃、Twitterの知り合いの方々と
君と彼女と彼女の恋。について意見をぶつけ合う集まりがあり、
自分はそれに参加させていただいてました。

レジュメを作っての意見の披露については、一応言いたいことは言ったつもりですが、
個々人の発表の後にあった議論の方では、自分は頭の回転が遅いのか、
ほぼ議論に口をさしはさめなかったというか、ついていけない感じでして
みんなすごいなあと思いながら聞くだけになってしまっていました。

せっかく参加したのだし、ちょっとは議論に入らねば! と思ってはいたんですが、
なかなか難しいものですね。
議論の内容が難しくて理解する頃には次の話に移ってたりしたしw
ディベートの経験がほぼないのが災いしてしまったかなあ。

そんな楽しいながらもちょっと申し訳なさも感じていた集まりですが、
なんだかんだで、ととのという作品について色々な見方に触れたことで
作品について改めて深く考えるきっかけになりました。
あの場を設けていただいたOYOYOさんをはじめ参加者の方々には
深く感謝したいです。

さて、その議論の中でひとつ印象的な話題があったので、
それについて自分なりの考えを少し書いておこうと思います。
かなり致命的なネタバレになるので、ここからは追記にしておきます。

この下は『君と彼女と彼女の恋。』をコンプしていない方は見ないことを
強くおすすめします。







































・美雪がプレイヤーに望んでいること

このゲームの中で、美雪はプレイヤーの愛情を自分に向けさせようとしてきますが、
果たして彼女は「プレイヤー」に対してどこまでの愛情を望んでいるのか。
そういう議論になって、2つの意見が挙げられたと記憶しています。

2つの意見とは、

A:自分との幸せな結末を迎えた上で、今後ほかのエロゲヒロインにもうつつを抜かさず
  自分だけを誠実に愛して欲しい
(ゲーム外でもプレイヤーを束縛しようとする願い)

B:このゲームの中では、自分と心一との幸せな結末を迎えさせて欲しい
(ゲーム内に限定された願い)


議論の場ではAの解釈が優勢でした。
自分はBの、美雪の願いはゲーム内で完結しているという立場だったんですが、
自分はその場ではうまく言語化できずにいまして、今になってなんとなくまとまりました。

「このセカイ(ととの。)」の中で、「プレイヤーが操作する心一」と幸せな結末を迎える、
というのが美雪の最大の望みなのではないか。
そう考えれば、美雪エンドの内容、
美雪が心一(「プレイヤー」ではなく)と想いを通わせている終わり方についても、
何とか説得力が付く気がします。

ととのを終えたあと、プレイヤーが他のエロゲーをやって他のヒロインを愛することについては
制限するつもりもないんじゃないかと思います。
セカイの外でプレイヤーがどうしようと、そこまでは美雪は認識もできないし
美雪にとってはセカイでの一生だけが自分の人生なわけですから、
そこでプレイヤーに愛してもらったという幸せがあればいいのだと思いますし。


しかしそうなると、アオイエンドを迎えてもいいんじゃないかって思っちゃうんですよね。
アオイを選んでも心一という個体は当然いるわけで、
美雪はその心一とくっついてしまえば万事OKだろう、という考えもできるわけです。
こう考えてしまうと、あのラストの選択の重みが薄くなってしまう。
このあたりが、この解釈の弱点だろうと思います。
そこを補強するなら、美雪にとっては、あくまで「プレイヤーの魂の込もった心一」と結ばれたい、
というのが願いなのだと考えれば、いちおう辻褄は合うかな。
美雪はなによりプレイヤーの愛が欲しいわけですから、選んでもらうというのは重要でしょうし。


とまあ、そんなことを考えてみました。
このゲーム、結構あいまいな部分も多いから、こうして考察する余地が大きいから
クリア後もこうしてあれこれ考えるのが楽しいですね。
そういうゲームだからこそ、発売後しばらくは批評空間でも
ととののレビューの参照数合計値がずば抜けた数字になっていたし、
こうした集まりも開催されるのだということなんでしょうね。



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